高森顕徹先生のお話
高森顕徹先生は、いつも話をされる前に、次の言葉を言われます。
布教をはじめられた50年前から、ずっとだそうです。
「あわれ、あわれ
存命のうちに、
みなみな、信心決定あれかしと、
朝夕思いはんべり
まことに宿善まかせとはいいながら、述懐の心、しばらくもやむことなし」
これは、今から約500年前に亡くなられた蓮如上人という方の遺言です。
蓮如上人とは、どんな方かと言いますと、親鸞聖人の教えを、正確に、
迅速に、もっとも多くの人に伝えた人です。今日まで、蓮如上人の右に出る人はないといわれます。
親鸞聖人は800年前の方で90歳で亡くなられ、蓮如上人は500年前の方で85歳で亡くなって
おられます。 今日、形だけとはいえ、浄土真宗の寺は2万を越えていますが、この蓮如上人の時代
に急速に広まったと言われています。
その蓮如上人は、三頭の馬を使われ、日本全国をかけめぐり、正確に親鸞聖人の教えを伝えて
いかれました。 その影響力が大きかったからでしょう、邪教邪宗の者から、ねたまれ、そねまれ、
なんども命を狙われておられます。
今日、私たちが親鸞聖人の教えを聞かせて頂けるのも、この蓮如上人の命がけのご布教が
あったなればこそと、感謝せずにおれません。
その蓮如上人が、85歳で亡くなるときに、おっしゃったのが、上にあげた言葉です。
遺言とは、その人がもっとも言いたい、これだけは言い残したい、というひじょうに大事なことです。
どうでもいいことは遺言しません。
蓮如上人がもっとも願っておられること、これ一つわかってもらいたい、と思っておられることが
言われているはずです。それは、そのまま親鸞聖人の願っておられることであり、
50年以上、このお言葉を讃題で述べられて話をされてきた高森顕徹先生が、もっとも願って
おられることと思います。
では、このお言葉の意味は次回、お話したいと思います。
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